マルチポニックスの紹介

マルチポニックスについて

別々の分野3つを1つに

マルチポニックスとは、水耕栽培としての植物、水産養殖としての魚、畜産としての動物(ニワトリ)、3つを同じ1つのシステム上でサステイナブルに育てる、新しい農漁業形態のことです。

水産養殖と畜産の2分野「 multi 」と水耕栽培「 hydroponics 」からマルチポニックス「 multiponics 」と呼んでおります。

マルチポニックスの仕組み

自然界で植物が育つのは?

自然界では、何の世話もせずに育つ植物がいますが、どうしてでしょうか?

それは魚や動物のフンや残餌を分解して植物の栄養素に分解できる微生物が存在するからです。

自然界では魚と動物は、微生物を介して、植物に栄養を与え、逆に魚や動物は植物を食べることで、お互いに共存し合いながら生きています。

マルチポニックスも同じ

マルチポニックスでも、微生物を定着させることでフンや残餌が栄養素(窒素、リン酸、カリウムなど)として水に溶け込み、栄養素を含んだ水を水根栽培の植物が吸収することで、成長することができます。

つまり、マルチポニックスでは自然界での循環を小さなシステムに適応させ運用していることになります。

微生物とバランスが大事!

マルチポニックスを行うためには、フンや残餌を分解させる微生物を上手く定着させることが必須となります。

また、過剰な栄養素でも植物は育たないので、バランスよく栄養素を管理することが重要となります。

アクアポニックスとの違い

鶏糞のパワー

マルチポニックスとの大きな違いは、鶏糞を利用することです。

農業肥料として有名な鶏糞は、五大栄養素(窒素、リン酸、カリウム、マグネシウム、カルシウム)をバランスよく含んでおり、アクアポニックスでは足りなかった栄養素を補ってくれます。

育てられる種類が増加

アクアポニックスではハーブやバジルのような実のならない葉だけの植物が中心でしたが、鶏糞の栄養素を利用することで、しっかりとした野菜類、果物類を育てられるようになります

マルチポニックスの特徴

マルチポニックスでは、
水耕栽培を行いながら
水産養殖も同時に行います。
無駄なく運用することができるので、

収益率も高くなります

鶏糞を利用することで、
十分な栄養素を供給できるように
なるため、
育てられる種類が多いという
特徴があります。

屋内で行いますので、
気温や赤潮などの環境に関係なく、
安定的に行うことができます。
また、災害にも強く、被害を
最小限に抑えることができます。

管理された綺麗な水を使用するため、
菌が繁殖する確率が低くなります。
また、屋内という閉鎖的な環境から
外部の菌が持ち込めれにくいという特徴もあります。

農薬を利用しないため地球の生態系に
影響を及ぼすことなく栽培、
養殖することができます。
また、繰り返し同じ水を利用するので、

土壌栽培より節水することが可能です。

育てられる植物の種類

下に記載した植物以外も対応できる場合がございますので、お問い合わせください。

ハーブ類

野菜類

果物類

 

育てられる魚の種類

下に記載した生き物以外も対応できる場合がございますので、お問い合わせください。

オニテナガエビ

東南アジア原産、世界最大の淡水エビで、
攻撃的な性格から共食いが多いため、
養殖が難しいことで有名です。
観賞用、食用として現在、
注目されている種類のエビです。

ホンモロコ

本来は琵琶湖の固有種でしたが、
漁獲量が減少するとともに養殖が始まり、
近年では山梨や千葉でも行われている淡水魚です。
日本食の高級食材として取り扱われております。